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1992年 12月9日
星の綺麗な夜 春乃宮家に一人の子供が生まれた。
大きな目とそれを縁取る長い睫毛が印象的な女の子だった。
体重も身長も平均以下だったが これといった異常もなく ただ小さいだけで健康だった。
女の子は「ありす」と命名された。
不思議の国のアリスのように夢を忘れない少女の心を持ち続けて欲しい
そんな両親の願いのこもった名前だった。
ありすの誕生から3年間 春乃宮家は幸せだった。
好奇心旺盛でよく笑う。 そのうえ頭の回転が速く 記憶力もすぐれていた。
幼い頃から ありすはそんな少女だった。
しかし ある夏の日ありすは奇妙なものを見た。
人間にしてはなんだか妙で でも悲しげで儚くて美しい女性だった。
両親に聞いてみたけれど 二人とも何も見えないと答えた。
その日から ありすには頻繁に視えないはずのものが視えるようになった。
能力者としての 霊媒士としての能力が目覚めてしまったのだ。
最初は ありすの悪戯か 空想上の人物だと思っていた両親も
次第にありすには 何かが視えているのではないかと 思いはじめた。
気味が悪い 娘に対して そんな想いが生まれてきた。